木材の需要拡大のための加工・利用技術の開発

課題名 集成材の適正接着条件の解明と接着はく離補修技術の開発
概要 構造用集成材は接着技術等の進歩により、近年、短時間で大量に生産できるシステムが構築されたが、一方で、わずかなミスでも大量の接着不良が発生する危険性が高まっている。当然ながら接着性能の確保、接着不良の発生防止は集成材の最重要課題である。また、既に竣工している建築物等で接着はく離が生じた場合、部分補修により対応するのが一般的であるが、補修の効果に関しては資料や報告がなく、技術指導は困難である。本研究では最近の集成材製造現場や今後普及するCLTの製造現場において通常行われている積層接着、縦つぎ接着条件の検証と接着不良発生のメカニズム解析、接着はく離の補修技術に関する検討を行い普及指導する。
担当課 木材利用課

集成材に発生したはく離
研究期間 平成27年度〜30年度
予算区分 県単

課題名 天然乾燥を主たる手段とした優良材生産技術の検討
概要 今後積極的に天然乾燥を活用して乾燥材を生産してゆくことが予想される。本研究では無背割りのスギ、ヒノキ柱材とスギ梁材を対象に天然乾燥する季節あるいは目標含水率の違いによる所要日数や割れの発生程度などを明らかにし、県内産の製材品の品質の向上に寄与する。
担当課 木材利用課

天然乾燥試験の様子
研究期間 平成25年度〜29年度
予算区分 国補(林野庁)情報活動システム化事業

課題名 吉野スギの生物劣化抵抗性評価
概要 県産材の優位性をPRするためには、県産材が有する各種物性について科学的データに基づいた根拠が求められる。吉野スギの強度性能以外の物性のうち、その優位性が示せる可能性が高いのは生物劣化抵抗性(耐朽性や耐蟻性)である。耐蟻性能は吉野スギの年輪幅の細かさが有効であると推定される。一方、スギの耐朽性を有する成分の多くは水溶性の抽出成分で発現しており、雨水が常にかかる場所では高くはないが、床下など住宅内部にあっては性能が確保される可能性がある。本研究でこれら生物劣化抵抗性能を中心とした性能試験を行い、スギ材、特に県産スギ材の優位性を明らかにし木材需要の拡大に資する。
担当課 木材利用課

野外シロアリ試験の様子(上)、
イエシロアリによるスギの食害状況(下)
研究期間 平成27年度〜29年度
予算区分 県単

課題名 奈良県産スギ材・ヒノキ材の寸法安定化技術の検討
概要 床暖房に適合するフローリングには、高い寸法安定性が求められる。床暖房使用時は収縮して隙間が生じたり、反りが発生する危険性があり、一方使用しない夏期は多湿で膨潤して床材が突き上げにより不陸になるトラブルが起こりうるためである。これまでに寸法安定性付与に関する研究は当センターにおいても実施しており、グリオキザール樹脂処理技術は実用化されている。しかし、材色変化や脆弱化の問題があり、スギ材には使えないのが実状であった。そこで、本研究では、PEG処理等既存技術の再考と改善、新規グリオキザール樹脂を用いた試み等、県産スギ材・ヒノキ材の寸法安定化技術の検討を行い、木材需要の拡大に資する。
担当課 木材利用課

グリオキザール樹脂処理材
研究期間 平成27年度〜29年度
予算区分 県単

課題名 奈良県産スギ・ヒノキ造作材の材色に配慮した乾燥方法の開発   
概要 県産スギ・ヒノキ板材は優れた意匠性を有しており、長押等の和室造作材のみならず、洋室における床材、壁材等への利用促進が期待される。その際には、寸法安定性を確保するために人工乾燥が不可欠となるが、乾燥条件によっては材色が変化し本来の色艶が損なわれる場合がある。そこで、スギ・ヒノキ造作材製品の調査およびスギ・ヒノキ材の材色データの収集を行い、奈良県での人工乾燥の現状把握を行う。そして、一般造作材を対象とした材色に配慮した人工乾燥技術の開発を行うとともに、和室造作材を対象とした天然乾燥と人工乾燥を併用した材色を損なわない乾燥技術の開発を行う。
担当課 木材利用課
研究期間 平成29年度〜32年度
予算区分 県単

課題名 県産優良スギ材の音響特性評価と商品開発
概要 由来の明らかな県産優良材及び、比較対象として、楽器等に用いられる外国産材を収集し、物理的特性及び力学的特性を測定し、その特性を明らかにする。又、音響測定機器を用いて材の音響特性を測定・解析し、その特性を明らかにする。
担当課 木材利用課
研究期間 平成29年度〜32年度
予算区分 県単