] 庭樹の増殖
  見 出 し
 1.播種
 4.とり木
 2.株分け
 5.組織培養
 3.挿し木

 1.播種

 庭樹の数を増やすには一番手っ取り早く簡単な方法です。また接ぎ木用の台木を一度に得ることもできます。しかし、種子の性質を十分知って種蒔きを行わないと発芽してこないことがあります。また発芽するまでに2年から数年、開花結実までになお数年から十数年かかる庭樹もあります。一般に種子は取りまきを行います。採取した種子はまず果肉のあるものは果肉をきれいに洗いとります。貯蔵するよりもすぐに播種した方がよいでしょう。種子を翌年まで貯蔵する場合は湿らした川砂に種子を混ぜ、ビニール袋に入れて冷蔵庫に入れておきます。

 2.株分け

 ハギ類、ヤマブキやボケのように株立ち状で成育している庭樹の根株部分を分割し、独立した株に仕立てることで増やしていきます。数はあまり増えませんが、確実に増やせます。

 3.挿し木

 庭樹の枝の一部を親株から切り取り、土に挿して根や芽を再生させる増殖方法です。比較的簡単に短期間に多数の親と同じ形質の苗が得られ、また実生苗よりも成長開花結実が早く、挿し木苗は細根が多く移植が容易などの利点がありますが、いつでもすべての庭樹にできる方法ではありません。針葉樹は特に枝の性質が出やすく、直立した苗が得にくいのが欠点です。時期は針葉樹、落葉樹は春、梅雨に、常緑広葉樹は夏に行います。挿し穂はできるだけ若い庭樹から取ったほうが発根率が高くなります。健全な充実している枝を約15cmの長さに切り取り、広葉樹では葉のあるものは3〜4枚付け、あるいは4〜5枚残した葉の一枚一枚の半分ほど切り落とします。針葉樹は枝を3〜4本残します。挿し口は鋭利な刃物で斜めに切り裏から切り返します。1〜2時間水揚げした後発根促進剤を切り口につけて、育苗箱に入れ十分水を含ませた赤玉土、鹿沼土、バーミキュライト、パーライトなどに挿しつけます。発根するまで明るい日陰に置いて挿し床が乾燥しないように注意します。

 4.とり木

 枝の一部を幅2〜3cm剥皮し、湿った水こけを巻き付け、ビニールでカバーしておきます。水こけが乾燥しないよう時々水を注入して管理していると2〜3ヶ月後には発根してくるのが見えます。充分な発根量を確認したら剥皮部の下で切り取り鉢植えを行います。2〜3ヶ月間明るい日陰で管理し、以後通常管理を行います。水こけで巻く代わりに、地表に近い枝を地中に埋め込み上から大きな石あるいは太い針金などで固定しておく方法もあります。得られる苗木の本数は少ないですが、親木と同じ性質の苗が得られる点は挿し木と同じです。

 5.組織培養

 庭樹のごく一部、たとえば芽の一部を切り取りそれから庭樹を再生させる方法です。無菌的な操作が要求されるため設備と特殊な技術が必要です。一般的な増殖方法ではありません。どうしても後世に残したい名木、老木などの特殊な樹木に応用します。


  はじめに
T 庭樹の組織とその働き
U 庭樹の環境
V 樹勢回復
W 肥料
X 多種類の庭樹に共通して発生する病害
Y 多種類の庭樹に共通して発生する害虫
Z 農薬
[ 整枝剪定
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] 庭樹の増殖
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