平成22年度 奈良県森林技術研究評議会の事後評価結果一覧
  事後評価

研究課題名
研究
期間
担当課
研  究  概  要 研究目標の達成度 研究成果利活用の見通し コ メ ン ト

スギ雄花分化機構と雄花分化を抑制する薬剤が樹体に与える影響の解明

H1821
森林
資源課
現存するスギから直接生産される花粉の抑制対策として抜き伐りや薬剤使用などを行う際、雄花分化機構が明らかになればより適切な対策を採用することが可能となる。そこで本研究ではスギの雄花分化機構を解明し、また薬剤を用いて雄花生産を抑制した際に樹木が受ける影響を調査する。
B
B
 長期的な視野での研究の一部として評価でき、スギの雄花量を減らすための方策につながることが期待できる。
 薬剤の樹体に対する影響については、もう少し長い時間での観測が必要と考えられる。
 効果のあった薬剤について使用法などを検討し、花粉症対策としての実用化を図る。
春日山原生林の種組成に及ぼす侵入種の影響 H17〜21

森林
資源課

春日山原始林は世界遺産・特別天然記念物に指定されている貴重な森林である。近年、侵入種の分布拡大により、春日山原始林の種組成の変化、多様性の劣化が問題となっている。本研究では、近年急速に分布を広げつつある侵入種:ナンキンハゼの動態に着目し、春日山原始林の種組成に及ぼす影響を予測し、保全の指針とすることを目的とする。 B B  ナンキンハゼの種子寿命が林内ではかなり長いため、ギャップの形成に伴いシードバンクからシードリングへと移行する可能性か高いことがわかったのは、今後の春日山でのナンキンハゼの侵入を考える上で重要である。実施内容と得られた成果は十分評価できる。
 ナンキンハゼの生育は、他のカラスザンショウなどの陽樹との競合により左右されるため、防鹿柵などの鹿の影響を排除した場合の研究と組み合わせるなど、これまでの研究成果に基づいて継続的な試験が必要である。

無機薬剤等の可溶化技術とそれを用いた木質材料の不燃化

H1921 木材
利用課
適当な助剤の選択により、不燃処理等に用いられている無機薬剤の溶解度を高めること、および吸湿性の抑制と溶脱の防止を図ること、その上で不燃性能等、必要とされる性能が満たされる「無機ハイブリッド木材」の開発を目指す。


A

主要成果とする
A  実用化がすでにされており、目標を充分達成しており、すばらしい成果である。
 コスト削減によって、実用化の拡大を図ってもらいたい。
耐久性を付与したチップの製品開発 H2021 木材
利用課

建築解体木材の有効利用法を開発する目的で、それから得られるチップ材に高温蒸気処理を行い耐久性の付与を試みた。今年度は、それを舗装用の骨材や屋上敷設用の断熱材料とすることの可否について、試験施工を行い検討する。



A

A

 実用化を目指した連続式の過熱蒸気処理装置を開発するなど、目標を十分に達成している。
  この技術が広く利用されるように、広報活動に務められたい。

木材精油を主成分とした木造住宅床下用の木材保存剤の開発 H1921 木材
利用課
当センターで開発した「改良型ヒバ精油」が木造住宅の床下で現場処理用の木材保存剤として実用化されるよう、ヒバ精油に添加する金属塩と希釈に使用する溶媒の検討を行う。また、住宅金融公庫の仕様書の基準を満たすことを目標とする。


A

主要成果とす

A   錯体処理法や希釈方法など当初より実現化を念頭に実施され、安価で安全なトロポロン類の実用化が可能となっており、目標を十分達成している。
 更なる低コスト化と耐久性の向上により実用化に努められたい。

研究目標の達成度評価

A
:十分達成された(達成度80%以上)
B:おおむね達成された(達成度60%以上、80%未満)
C:部分的に達成された(達成度40%以上、60%未満)
D:達成に到らなかった(達成度40%未満)

研究結果利活用の見通し

A
:十分活用される研究成果である。
B:部分的に活用される研究成果である
C:現状では活用の困難な研究成果である。

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